本日から2泊3日の予定で、沖縄への政務調査のための視察です。県議会の自民党会派から15人の議員が参加しました。今回の視察は、政務調査会主催ですから、副会長を務める私の役割は、視察をスムース進めるためのお世話役です。トラブルが無いようにしなければなりませんし、実の多い視察にしなければなりません。視察の主たるテーマは「沖縄基地問題」。航空自衛隊ではあるものの小松基地を抱える石川県ですから、共通点もあるはずですし、沖縄の方々と思いを共有できる点もあるはずです。
小松発那覇行の航空便で、沖縄についたのは昼近く。昼食をとってっから、さっそく米軍・普天間基地に向かいました。
普天間基地の移設問題については、連日新聞やテレビで、地元の動きや鳩山総理を含めた民主党政権の動向が大きくとり上がられており、まさに"渦中の場所"です。
那覇市内から高速道路を使って30分程度。普天間基地を眺望できる嘉数高台公園に到着です。コンクリートの階段を120段。さらに展望台の最上階まで登ると普天間基地ばかりか、海岸線から市内まで一望できます。
確かに、ここから基地方向を見ると、普天間の危なさがよくわかります。飛行場にピタリとくっつくように一般の建物が建てられている様子が手にとるように分かります。
飛行場近くには、学校や病院も少なくはなく、ある資料によると、航空機の離発着の際の安全を確保するエリア「クリアゾーン」に公共施設や病院が18か所、住宅が800戸もあるそうです。
ちなみに、普天間基地の広さは4.8平方キロ。位置する宜野湾市の面積の25%にあたります。2004年には、基地に隣接する沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落する事故が起きています。
案内をしてくれたガイドさんは、宜野湾市の出身で、小中学校は基地のすぐそばだったということで、「飛行機やヘリが離発着すると授業が中断したし、外では隣にいても会話ができないほどでした」と話していました。ガイドさんによると、多い時で、極めてうるさい状態とされる80デシベルの騒音がなんと1日100回。ヘリコプターの近くの騒音レベルである110デシベルが20回もあるそうです。
しかし、きょうは何となく静かですし、基地の方を見ていても、ヘリや航空機が離発着している様子はありません。お聞きすると、現在滑走路の補修中で、部隊の大半は嘉手納基地に一時的に移されているということでした。
再び高速道路へ。沖縄本島をどんどん北上します。途中、嘉手納基地やキャンプハンセン近くも通りました。高速道路を走っていると、黄色く塗られた何やら大きな看板が目に入りました。宣伝ではありません。注視すると「流弾に注意!」と書かれています。道路すぐわきが射撃の演習場だそうです。実弾が飛んでくることがあるのでしょうか???例え流れ弾が飛んできたとしても、どうやって避ければ良いのでしょうか?? さらに走ると、大きくはげた山が目に飛び込んできました。木が切られたのでしょうか?ガイドさんの説明では、こちらも米軍の演習場とのことです。実弾訓練で、山火事が頻繁に起きて、樹木が焼けてしまったということでした。
高速道路を下りてしばらく、名護市辺野古に到着です。こちらでは、最近政府案として報道されている辺野古陸上案の候補地であるキャンプ・シュワブ周辺を見ました。もちろん中には入れないので、キャンプ・シュワブがよく見える漁港へバスを回しました。旧政権が提案していた辺野古の浅瀬を埋め立てるⅤ字滑走路案の候補地も目の前です。
こちらでは、漁港わきの海岸でテントを張り、座り込みを続けている辺野古への移設反対派の方と意見交換する機会が持てました。
「このあたりの海にはジュゴンが生息しています。滑走路ができると沖縄のジュゴンは絶滅します」
「埋立てのためには、10トントラック265万台分の土砂が必要です。この量は沖縄県の許可枠の13年分です。海外から調達することになれば海外の環境も大きく損なうことになります」
「陸上案も大きく山を切り崩し環境を破壊することになるうえに、騒音や危険も大きな心配です」
「とにかく、普天間の代わりを沖縄につくって欲しくはないのです」
Q それでは、基地は県外に移設すればいいとお考えですか?
「我々は、決して県外に移設すれば良いといっているのではありません。国外、アメリカ領土への移設を求めているのです」
反対派の方々による座り込みは、きょうで2159日目だそうです・・・。いずれにしても、生の声をおききすることができて良かったと思います。
これまで、沖縄には数回訪れています。しかし、米軍基地をテーマとした訪問は初めてです。少し意識を持って見ると、「基地の県」が実感できます。
ちなみに、国土面積のわずか0.6%の沖縄県に、在日米軍の75%(面積ベース)が集中しているのです。そして、沖縄県においては、米軍施設は県土の面積の11%を占め、沖縄本島においては19%を占めているのです。
ガイドさんの説明でも、「こちらはキャンプ・○○○です」「こちらのビーチには米軍の訓練場があります」という説明が度々・・・。さらに、あちこちで米軍関連の施設が目にとまります。
「米軍基地問題を、沖縄だけに押し付けてはいけない」のです。もちろんかつての自民党政権に責任が無いわけではありませんし、むしろ、責任は重大だと思っていますが、今の混乱と混迷は、何の当てもなく「国外、県外」と繰り返してきた現政権にあることは否定できません。
普天間の問題については、結論を出す期限が迫っているので、何らかの打開策を検討していくべきとは思いますが、もちろん私見ではありますが、米軍基地の問題全体と日米安保を見直すべき時期に来ているのだと思います。
米軍基地問題を一人一人の国民が、「自らの問題」としてとらえることができるのかどうか、今後は一度リセットして、根本から考える必要があると思います。